初任者研修は、かつてのホームヘルパー2級の資格に相当します。介護の現場では、初任者研修を修了していることが勤務条件になっているところも少なくありません。注意したい点は、良くも悪くもハードルの低い資格であるということです。受講にあたり特別な条件などは必要なく、実習は土日のみという講座もあります。そのため、仕事をしながらの受講や主婦でも、家庭と勉強の両立が可能です。
一方、初任者研修のみではキャリアアップが難しいという側面があります。キャリアアップを目指すのであれば、実務者研修・介護福祉士・介護支援専門員など、さらに上の資格を取得しておくのが必要です。一部の業務は、こうした資格がなければ行えないものもあります。また、これらの資格を取得することで、より良い条件で働けるのです。
これらの資格は座学や筆記試験の他にも、一定以上の実務経験が必要となります。介護系の資格で悩んでいる人は、まず初任者研修を受けてみるのがおすすめです。そして、実際に働きながら受講資格を得たタイミングで、資格取得の講習や試験を受けるといいでしょう。事業者によっては、無資格でも働きながら初任者研修の資格が取れるところもあります。その場合は勤務期間や労働時間などの規定が定められているケースがほとんどですが、こうしたシステムを利用することで、無料あるいはかなり安く資格が取得できるのです。また、働きながらであれば、上の資格を取得するために必要な期間が早まるというメリットもあります。
この業界で長く働こうと決めている人は、働きながらの資格取得も視野に入れてみましょう。